「ガシャン!」という音と共に、心も砕け散るあの感覚…。
お気に入りのバイクで、立ちゴケした時のショックは計り知れず、僕も納車したてのバイクでやった時は、しばらくその場から動けませんでした。(泣)
さて、こんな時ふと頭をよぎるのは「これで事故車扱いになって、査定額も暴落するんじゃ…」という不安ではないでしょうか?
結論から言ってしまうと、「立ちゴケ=事故車」ではなく、正しい知識があれば、立ちゴケ歴があっても納得のいく価格で売却することは十分に可能です。
逆に、焦って修理に出してしまうと、かえって損をしてしまうことも…。
今回は、立ちゴケした愛車の価値を守るための正しい判断基準と高く売るためのコツをサクッとお話しします!
目次
「立ちゴケ=事故車」ではない!査定における定義

「立ちゴケしたらもう事故車扱いなの?」
立ちゴケを経験した多くのライダーが抱えたであろうこの不安、バイク業界における答えはNOです。
一般的に私たちが使う事故車という言葉と、バイク業界で使われる事故車の定義には、大きなギャップがあります。
まずはここをはっきりさせて、無駄な心配を吹き飛ばしましょう!
修復歴車(事故車)と扱われる基準
バイク業界では、単に転倒したことがあるだけでは事故車と呼ばれることはありません。
専門用語では、修復歴車と呼ばれますが、これに該当するのは、「バイクの主要骨格部位(フレームなど)に損傷があり、それを修正・交換した履歴がある車両」だけです。
具体的には、以下の骨格部分に曲がり、歪み、修正跡がある場合がその対象となります。
逆に言えば、カウルがバキバキに割れていようが、タンクがボコボコに凹んでいようが、これらの骨格が無事なら「修復歴車(事故車)」にはならないんです(笑)。
立ちゴケ程度の衝撃でメインフレーム自体が歪むことは稀で、大半のケースでは「単なる傷のあるバイク」として扱われ、一般的な減額の範囲内で済むことが多いです。

僕も立ちゴケでカウルを派手に割ったことがありますが、フレームまでは逝きませんでした!笑
立ちゴケなどの転倒歴が査定へ及ぼす影響

「事故車にはならないのは分かったけど、査定額はいくら下がるの?」
ここが一番の気がかりですよね。
立ちゴケをしてしまったバイクの、査定における減額は、傷の深さや場所によって「軽微なもの」と「重度なもの」にはっきり分かれます。
心の準備をするためにも、それぞれの目安を見ていきましょう。
軽微な傷の場合(数千円〜数万円の減額)
爪で引っかからない程度の擦り傷や、レバーのわずかな曲がり、バーエンドの傷などがこれに当たります。
これらは、次のオーナーへ売る際に、磨けば消えたり、安い汎用パーツでも交換できるため、査定員もそこまで厳しくは見ません。
査定時の減額は、数千円〜数万円程度が目安でしょう。

これぐらいの軽傷であれば、精神的なダメージも少ないですね!
深い傷の場合(大幅減額の可能性あり)
・塗装が剥げて下地が見えている
・カウルに割れや欠けがある
・タンクが凹んでいる
といった状態の場合、部品交換や板金塗装が必要になるため、その修理費用分(またはそれ以上)が査定額から引かれることになります。
レバー類などの、比較的安い金額で手に入るパーツと違い、カウルやタンクなどは高額パーツ。
査定時の減額も大きくなる可能性が高いです。

僕の知り合いは、立ちゴケしたタンクを交換するのに10万円近く払っていました。
転倒歴有りでも高値がつく車種もある
例外として、絶版車や超人気車種などは、多少の転倒傷があったとしても、需要が圧倒的に高いため、相場より高く売れることもあります。

「傷があるからどうせ安いだろう」と決めつけず、まずは査定を受けてみることが大切です。

主なパーツ別の減額・修理費用の目安
立ちゴケしてしまった場合の、主なパーツごとの「修理費用」と「査定時の減額幅」を以下の表にまとめました。
| 損傷パーツ | 修理・交換費用 | 査定時の減額目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| レバー (曲がり・折れ) | 4,000円〜1.5万円 ※部品代+工賃 | 0円〜5,000円 | 消耗品扱いのため、使用に問題なければ減額なしのケースも多い。 |
| カウル (擦り傷・小) | 2万円〜5万円 ※部分塗装・補修 | 5,000円〜2万円 | ステッカー等で隠れる程度の傷なら軽微な減額。 |
| カウル (割れ・交換) | 5万円〜15万円 ※新品交換+工賃 | 3万円〜8万円 | フルカウル車の純正新品は非常に高価。 交換が必要なレベルだと減額も大きくなる。 |
| マフラー (立ちゴケ傷) | 5万円〜20万円 ※新品交換 | 1万円〜5万円 | 多少の傷なら「中古並」として扱われるだけ。 交換費用がそのまま引かれることはまずない。 |
| タンク (凹み・小) | 2万円〜5万円 ※デントリペア等 | 1万円〜4万円 | 塗装割れがない「えくぼ」程度の凹みなら、安価な修理法が適用されるため減額も控えめ。 |
| タンク (凹み大・傷) | 10万円〜20万円 ※新品交換・板金 | 5万円〜10万円 | タンクの新品価格は非常に高い。 目立つ場所なので減額対象になりやすいが、それでも交換費用全額は引かれない。 |
※上記の金額はあくまで目安です。実際の減額幅は、車種、傷の程度、そして依頼する買取業者によっても変動します。

修理費より減額される金額の方が安いことが多いです。
立ちゴケや転倒でできた傷は修理するべき?

「傷ついたまま査定に出すのは失礼かも…」
「綺麗にしてからの方が高く売れるはず!」
そう思って、立ちゴケしたバイクを修理しようとしている方は、一旦ストップ!
あなたが立ちゴケしてしまったバイクの売却を考えているなら、「修理はせず、そのままの状態で査定に出す」のが正解です。
なぜ直さないが正解なのか?その理由をケースバイケースで深掘りしていきますね。
修理しない方がいいケース
もしあなたが、近いうちにバイクの売却や乗り換えを少しでも検討しているなら、修理にお金をかけるのは損でしかありません。
これは単なる精神論ではなく、数字に基づいた明確な理由があります。
近々売却や乗り換えを検討している時
くどいようですが、立ちゴケしたバイクを、売却や乗り換えによって手放そうとしていた場合は、修理費にお金をかけるのはやめてください!
先ほどの表でも見た通り、例えばタンクの凹みを直すのに5万円かけても、それによって上がる査定額は1〜2万円程度であることがほとんどです。
つまり、直せば直すほど、差額の数万円分、あなたが損をしてしまう計算になります。
これは、バイク買取業者が自社工場などで安く直せるのに対し、私たちが依頼すると修理費の定価がかかってしまうため、どうしても赤字になってしまうからです。

投資の世界なら「負け確定」の案件。そのまま売って新しいバイクの資金にした方が絶対にお得ですよ!
素人の補修は逆効果
「じゃあ、業者じゃなくて、自分でスプレー缶で塗れば安いじゃん!」これも危険な罠です。
プロの査定員から見れば、素人の塗装ムラやパテ埋め跡なんて一目瞭然。
むしろ「変に隠そうとした跡がある」と判断され、元々の傷よりも評価が下がることすらあるのです。

下手に手を出して損をしないようにして下さい!
修理した方がいいケース
あくまで「売却せず、今後も長く乗り続けること」が前提条件ですが、以下の条件に当てはまる場合は、バイクの修理を検討しても良いでしょう。
走行の安全に関わるダメージ
ブレーキレバーが折れて握れない、ペダルが曲がって操作しにくい、ミラーが割れて後が見えない。
これらは査定云々の前に、公道を走る上で命に関わる重要な箇所です。
あなたが、まだまだ愛車と走りたいのであれば、即修理・交換が必要です!

機能部品の故障はケチったらダメ!自分の命を守ると思って、しっかり直しましょう。
サビや腐食の原因になる深い傷
タンクの塗装が深く剥がれて地金(鉄)が見えてしまっている場合などは、そこからサビが広がってタンクに穴が開く恐れがあります。
これからも長く乗るつもりなら、板金塗装を検討した方がいいでしょう。
あまりおすすめはしませんが、どうしても板金塗装ができない場合は、最悪タッチアップペンで傷を塞ぐ程度の応急処置はしておきましょう。

サビは放置してたらどんどん広がります!見つけたら即治療です!
傷を見るたびにモチベーションが下がる時
「このバイクと一生添い遂げる!」と決めている場合、傷を見るたびに落ち込んでいては楽しいバイクライフが送れません。
リセールバリューなんて関係ない!この相棒と心中するんだ!という熱い愛があるなら、お金をかけて綺麗に直してあげるのも一つの選択です。

カッコいい!と思って乗れるかどうかが一番大事ですからね。愛はお金に変えられません。(笑)
立ちゴケしたバイクを高く売るためのコツ

売却しようとしていたバイクで立ちゴケをしてしまったからといって、ただ指をくわえて査定を待つ必要はありません。
この章では、立ちゴケや転倒歴があるバイクでも、査定員の心証を良くし、減額を最小限に抑え、少しでも高く売るための6つのコツを伝授します!
コツ① 傷は隠さず最初に自己申告する
意外とできていない人が多い最初のコツは、傷を隠さないということです。
査定員が来る前に、傷の上にステッカーを貼ったり、泥で汚して隠そうとしたり…。
ハッキリ言いますが、プロの目は絶対に誤魔化せません。
むしろ、後から傷が見つかると「他にも隠している不具合があるんじゃないか?」と疑われ、より厳しくチェックされてしまうことも。
最初に「ここで立ちゴケしちゃって、ここに傷があります!」と正直に伝えた方が、信頼できるオーナーとして評価され、結果的に交渉がスムーズに進むでしょう。

正直者は救われます!
コツ② ピカピカに洗車しておく
2つ目のコツは「どうせ傷があるし…」と投げやりにならず、査定前には必ず洗車をしておくことです。
泥だらけのバイクと、傷はあるけどピカピカに磨かれたバイク。
あなたが査定員なら、どちらに高い値段をつけたいですか?
洗車は「バイクを大切に扱ってきた証拠」です。
特に足回りやエンジンのフィンなど、細かい部分の汚れを落としておくと、中身はしっかりメンテナンスされているという印象を与えることができ、結果的に最小限の減額で済むことも。

最後のおめかしだと思って、愛情込めて磨いてあげてください!
コツ③ 純正部品があれば用意する
もし、立ちゴケで傷ついたパーツがマフラーやレバーなどのカスタムパーツだった場合、これは大チャンスです!
倉庫の奥に眠っている「純正部品」を引っ張り出してきましょう。
傷ついた社外パーツのままだと減額対象になりますが、無傷の純正部品が揃っていれば、査定員は「交換すれば元通りになる」と判断できるため、減額を大幅に免除してくれる可能性があります。

外した純正パーツ捨ててませんよね??
コツ④ メンテナンス状態をアピールする
立ちゴケしたバイクの査定額を、できる限り高くするためには、メンテナンス状態をアピールすることも重要です!
立ちゴケの傷は、主に外装の問題ですが、バイクの本質はエンジンと足回り。
定期的にオイル交換などをしていた記録(メンテナンスノートやショップの領収書)があれば、必ず見せましょう。
「見た目はちょっと傷があるけど、心臓部は超健康」
このギャップをアピールできれば、外装のマイナス分をエンジンの高評価で少なからずカバーできる可能性があります。

メンテナンスノートはバイクの通知表。記録が残っていれば、多少の見た目の悪さなんて先生(査定員)は許してくれるはず!(笑)
コツ⑤ 複数の業者に査定を依頼する
立ちゴケしてしまったバイクを高く売るための最も重要なコツは、複数の業者で査定を受けることです。
仮に、1社だけで即決してしまうと、その提示額が適正なのか判断できず、知らない間に損をしているかもしれません。
特に傷があるバイクの場合、「この傷だとこれくらい引かれますね…」と言いくるめられてしまうリスクもあります。
可能であれば2〜3社の話を聞くのが理想ですが、忙しい方はまず業界の基準となる大手で査定を受け、その金額をベースに考えるのが賢い方法です。

相場を知らずに売るのは、目隠しして買い物するようなもの。まずは「バイク王」で基準価格を知ることから始めましょう。
コツ⑥ 専門業者に依頼する
「カウルが割れている」「エンジンがかかりにくい」といった重傷の立ちゴケ車の場合、業者によっては買取を断られたり、処分料を取られたりすることがあります。
しかし、事故車や不動車に強い専門業者であれば、「パーツ単位」での価値を見てくれ、思わぬ金額がつくことも。
たとえ外装がダメでも、エンジンが生きていたり、無事なパーツがあれば、それらをリサイクルパーツとして活用できるため、諦めず査定に出してみることが重要です!

ボロボロのバイクでも、彼らにかかれば「宝の山」に見えるんでしょうね。
ショックで放置は厳禁!傷の深さより「売るタイミング」が重要!

立ちゴケをしてしまった人の中には、ショックで「もう見たくない…」とカバーをかけて放置したくなる人もいるかもしれません。
ですが、その放置期間こそが、傷そのものよりもバイクの価値を下げてしまう最大の要因なんです。
傷からサビへ…放置すると減額幅は広くなる
塗装が剥がれた傷口は、いわばバイクの「生傷」そこを放置して雨風にさらすと、あっという間にサビが発生し、周囲の塗装まで浮き上がらせてしまいます。
さらに、乗らなくなったバイクはバッテリーが上がり、タイヤからは空気が抜けボロボロに、キャブレターが詰まればエンジンもかからなくなります。

「立ちゴケの傷」+「不動車」のダブルパンチになると、査定額は目も当てられないほど落ちてしまいますよ!
まずは“現状の価値”を知ることが重要!
今の愛車の状態でいくらになるのかを知ることは、乗り換えるにしろ、直して乗り潰すにしろ今後の判断を下すための重要な材料です。
クヨクヨと悩んで放置している間に、バイクの価値は毎日確実に下がっていきます。
まずは「無料お試し査定」を受け、愛車のリアルな価値を把握することから始めてみませんか?
立ちゴケしたバイクでも、あなたが思っている以上に価値があるかもしれませんよ。

金額を聞いて「売りません」と断るのは全然アリ!まずは気楽にチェックしてみましょう!

バイクで立ちゴケをしないための対策

立ちゴケは、技術不足だけでなく、ちょっとした心の隙や準備不足で起こります。
「もう二度とあんな思いはしたくない…」
最後に、そんな方々のために、バイク初心者の方でも明日から実践できる、立ちゴケ対策について解説します。
1,走行時の対策
バイク初心者の方が立ちゴケしてしまう主な原因は、スピードが出ている時ではなく、発進時やUターン、停車直前などの「極低速時」に潜んでいます。
まずはバイクの走行中に意識すべき3つの鉄則を紹介します。
対策① 慎重なレバー操作
初心者の方が立ちゴケする主な原因のひとつは、低速時のはエンストです。
バイクは、ハンドルを切った状態でエンストすると、支える間もなく即座に転倒します。
発進時や極低速での旋回中は、クラッチを完全に繋がず、常に半クラッチで動力を伝え続ける意識を持ちましょう。
また、恐怖心から前輪ブレーキをカックン!と強くかけるのも厳禁。
「低速時はリアブレーキで速度調整」が鉄則です。

半クラ練習、なつかしい…。
対策② 停車する時の心構え
信号待ちや目的地に到着した瞬間の、気が抜けた時が一番危険です。
初心者の方は以下の3点を癖づけるようにしましょう!
(右足はフットブレーキ)
停止時はタイヤを真っ直ぐにするようにしましょう。

ツーリング先での傾斜など、知らない土地では罠が多いです!
対策③ 目線を行きたい方向へ向ける
「怖い!倒れる!」と思って前輪のすぐ下の地面を見ると、平衡感覚が狂って本当に地面とお友達(転倒)になってしまいます。
Uターンなどの小旋回時は、怖くても顔を上げ、大げさなくらい首を回して「行きたい方向の遠く」を見るようにしてください。

下を向いたら負けです。地面には何も落ちてません(笑)。自信を持って、前を見つめましょう!
2,走行外の事前対策
立ちゴケを回避するには、技術でカバーするのも大事ですが、道具や事前の準備で初心者の方でも簡単、物理的に解決できることもたくさんあります。
対策① 厚底ブーツ・ローダウンで足つき改善
比較的安価にできる対策として、まずは底が厚くなっている「厚底のライディングブーツ」を試してみてください。
それでも不安なら、バイクショップに相談してシートのアンコ抜き(クッションを削る)や、ローダウンキットの導入を検討しましょう。
車高が数センチ下がるだけでも、安心感が段違いですよ。

足つきの良さは心の余裕に直結します。つま先ちょんちょんと、母指球まで付いているのとでは、天と地の差です!
対策② エンジンガードやスライダー類の装着
これは、転ばない対策ではありませんが、転んでも大丈夫な対策としておすすめです。
万が一立ちゴケしたとしても、車体やエンジンのダメージを最小限に抑えられ、何より「倒しても大丈夫」という精神的な余裕が生まれることで、ガチガチにならずリラックスして運転できるようになります。

ガード類は修理費数万円を防いでくれる最強の保険。初心者の方は付けておくと安心です!
対策③ 取り回しの練習で重心位置を把握する
あなたは、自分のバイクが「どこまで傾けたら倒れるか」を知っていますか?
エンジンガード等を装着した後、安全な場所(古い布団などを敷いた上)で、補助者に手伝ってもらいながら一度わざと倒してみてください。
「ここを超えたら支えられない」という限界点(重心位置)を体で覚えておけば、取り回しの際の安心感は桁違いです。

一度「ここまで傾くと無理!」というポイントを体感しておくと、世界が変わりますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は、バイクの立ちゴケが査定に与える影響から、高く売るためのコツ、そして今後の対策までを解説してきました。
愛車が倒れる瞬間のあの「ガシャン!」という音…、本当に心臓が止まるかと思うほどショックですよね。
僕も思い出すだけで胃が痛くなります(笑)。
でも、今回の記事で一番伝えたかったことは、「立ちゴケ=終わりではない」ということです。
立ちゴケの傷は、あなたがバイクという難しい乗り物に挑戦した証でもあります。
過度に落ち込まず、まずは今の愛車にどれくらいの価値があるのか、無料お試し査定で確かめてみてください。
「え、傷があるのに意外といい値段じゃん!」
そう思えれば、きっと次の楽しいバイクライフへの第一歩になるはずですよ!
以上、今回はここまで!






















・ハンドルストッパー
・シートレール
・ダウンチューブ
など