YZF-R9は、ヤマハが新開発したスーパースポーツで、サーキット走行と公道走行の両方で高いパフォーマンスを発揮できるバイクとして、発売前から多くのライダーの注目を集めた人気モデルです。
その一方で、「最近はあまり乗らなくなった」「そろそろ次のバイクも気になる」と感じているライダーも多いのではないでしょうか?
この記事では、YZF-R9の特徴や魅力はもちろん、リセールバリューや査定で評価されやすいポイントをわかりやすくまとめました。
あなたの愛車が今いくらで売れるのか、無料でチェックできる査定サービスも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
YZF-R9の基本スペック

では早速、YZF-R9の基本スペックから見ていきましょう。

以上がYZF-R9の基本スペックとなります。
YZF-R9は、MT-09をベースにYZF-R6とR1を繋ぐ、ミドルクラスという位置付けでデビューしました。
エンジンは、888cc水冷3気筒CP3ユニットをベースに、高回転域の伸びとレスポンスに合わせてチューニングされ、スロットルを開けた瞬間のパンチ力と中速域の太いトルク、リッタークラスに迫る伸びを両立した、次世代SSモデルです。
また、車体は最新の軽量アルミフレームで設計され、カウル形状は独特のフォルムで仕上げられています。
電子制御には、バイクの挙動をリアルタイムで観測、計測してくれる6軸IMUを中心としたトラクションコントロール、スライドコントロール、ローンチコントロールに加えて、クイックシフターなどを装備しています。
この6軸IMUのおかげで、急アクセル時でのウイリー防止など、車両の傾きや加速度をリアルタイムで高精度に検知し、路面状況でライダーをサポートしてくれます。
ライダーの操作を最大限に補助してくれるので、初めてのSSでも、安心して乗ることができるバイクがYZF-R9です。
YZF-R9のメリット・デメリット

それでは、基本スペックや特徴がわかったところで、次はYZF-R9のメリット・デメリットを紹介していこうと思います。
YZF-R9の5つのメリット
メリット① 3気筒CP3ならではのトルクとサウンド
YZF-R9の魅力は、MT-09系CP3エンジンをベースにした並列3気筒ユニットです。
低回転から太いトルクが立ち上がり、中速~高速にかけて一気に伸びる加速感で、開けた分だけ前に出る気持ち良さが味わえます。
さらに、低回転では排気音でトルク感を、高回転では吸気音で加速感を演出するサウンドデザインも好評で、回すほど気分がアガるバイクに仕上がっています。

3気筒らしいトルクとサウンドがポイントです。
メリット② サスペンションによる安定走行
フロントサスペンションは、YZF-R1と同じKYB製で、右フォークが「伸び側」、左フォークが「圧側」の減衰力をそれぞれが担当する左右独立方式を搭載しています。
さらに、左フォークは「低速域」と「高速域」を別々に調整ができ、ブレーキングやコーナリング時のフィーリングを細かく好みに合わせられます。
また、リアサスペンションには、新設計のスイングバルブ構造が採用されており、低速領域での不要な振動を抑えて、ストロークを滑らかにしつつ、タイヤの接地感を高めてくれます。
その結果、サーキットだけでなく、一般道でも「安定したスポーツ走行」が楽しめる足まわりになっています。

計算し尽くされた足回りですね。
メリット③ 高度な電子制御
YZF-R9には、ヤマハと村田製作所が共同開発し、YZF-R1で初採用された6軸IMUを搭載しています。
これにより、車体の動きを常にモニタリングしながら、「今この瞬間バイクがどう動いているか」をコンピューターが常に把握し、ライダーをサポートしてくれます。
例えば、ウイリーしそうな加速時や、リアが大きくスライドしそうなシーンなど、電子制御が最小限に抑えてくれるので、「攻めたいけど怖い」という場面での安心感が段違いです。

楽しさは残しつつ、リスクを和らげてくれます。
メリット④ 幅広い場面に対応
YZF-R9は、使いやすいSSを体現した1台で、ハンドル位置が、かつてのガチガチなSSより高めで、手前寄りに設定されているため、前傾しすぎず窮屈さの少ないポジションを実現しています。
これにより、試乗レビューでは「一日中走ったけど疲れなかった」などと高評価を受けています。
また、街中・峠・ロングツーリング・サーキットまで幅広く対応できるバイクで、気合を入れて乗る日じゃなくても楽しめるのがYZF-R9の魅力です。
仕事帰りや、ちょっと疲れている日でも「少し走りに行こうかな」と思わせてくれる、ちょうど良いポジションとエンジン特性を持ったスーパースポーツです。

毎日乗れる気軽さが魅了のバイクですね。
メリット⑤ Rシリーズを堪能できるデザイン
YZF-R9は、R1の威圧感とも、R7のスリムさとも違う、独自のスポーツバイクスタイルが魅力です。
ですが、Rシリーズの血統はしっかり受け継いでおり、R1を思わせるフロントマスクやレーシングバイク風の曲線が、ヤマハのブランドイメージを体現しています。
どの角度から見てもラインが美しく、思わず停めて眺めたり、写真を撮りたくなってしまうデザインです。

走る時間と同じくらい、眺める時間も楽しいですよね。
YZF-R9の5つのデメリット
デメリット① 本体価格と維持コストのハードル
YZF-R9の装備を見れば納得ではあるものの、車両価格は約149万6,000円と、ミドルクラスとしては決して安くありません。
R7やMT-09と比べると一段高い価格で、消耗品もそれなりのグレードを選びたくなるモデルです。
さらに初年度は生産台数も絞られ、発売前から受注終了になるなどのプレミア感も相まって、気軽に手を出しづらい存在になっているのは否めません。

手を出しづらいほど、欲しくなってしまいますよね。
デメリット② タンク容量14L
YZF-R9のカタログ燃費は、約20km/L前後とクラス標準レベルですが、タンク容量が14Lとやや控えめなため、実走行でスポーツ寄りに走ると、給油サイクルはもっと短くなってしまいます。
同クラスのCBR600RRなどが、18Lタンクを積んでいることを考えると、ロングツーリング派には「もう少し欲しい」と感じるポイントです。
高速移動を多用する人は、給油場所も計画しておく必要があります。

ツーリング派は、こまめな給油前提で付き合うバイクです。
デメリット③ サスペンションがやや硬め
メリットで挙げたKYBサスペンションは、スポーツ走行では高評価ですが、低速での段差や荒れた路面では「ちょっと当たりが硬い」と感じる意見もあります。
ペースを上げていくと、一気にしなやかに感じられる半面、通勤や市街地メインの使い方だと、乗り心地がシビアに映る場面もあります。
しかし、メリットに比べれば、気にならないデメリットだと思います。

本領発揮はそれなりに攻めたペースからですね。
デメリット④ 195kgの車両重量
195kgの車重を「軽い」とは言えないのが、YZF-R9の正直なところです。
走り出してしまえばハンドリングは軽快で、スイスイ走れますが、低速のUターンや渋滞でノロノロ進むシーンになると、途端に重さを意識させられます。
とはいえ、この問題は工夫することで軽減でき、停車時は、切り返しがいらないように「出たい方向を向けて停める」「坂や段差の前に停めない」といった、一手間を意識するだけで楽になります。

停車時の工夫もセットで考えましょう。
デメリット⑤ ちょうど良さが裏目に出ることも
YZF-R9は、「レースガチ勢でもないし、ツアラーほど重いのも嫌、ネイキッドじゃ物足りない」という人にはドンピシャな1台です。
ですが一方で、「最高速へのロマンが欲しい」「SSならではの緊張感を味わいたい」という層には、どうしてもパンチ不足に感じられる可能性があります。
尖りすぎないバランス型ゆえに、全部そこそこ良いけれど決定打に欠けると受け取られることもあり、ここが評価分かれのポイントです。
自分がどんなシーンで、何を一番楽しみたいのかをはっきりさせてから選ばないと、「思ってたのと違う」と後悔しかねないバイクでもあります。

用途がハマれば刺さる、通好みSSですね
山族ライダーズのYZF-R9リセール予測

2025年モデルとして登場したばかりのYZF-R9は、まだまだ流通量が少なく、中古車をあまり見かけません。
新車バイクの買取相場は、新車価格の5割から9割程度が一般的で、YZF-R9の価格が約150万円なことを考えると、買取価格は130万円台が上限でしょう。
また、YZF-R9は免許取り立ての初心者ライダーからも支持があり、シャープかつ攻撃的なルックスが良い、というユーザーに刺さっているため、買取価格はしっかりつけてもらえるはずです。
中古が出回らないということは、バイク屋さんが欲しいバイクでもありますし、つい最近ニューモデルとして出たばかりなので、売ると決めたら絶対に早い方が吉です。
まずは無料お試し査定でどのくらい値が付くのか依頼してみましょう。

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YZF-R9によくあるトラブルと査定への影響

現在のリセール予想がわかったところで、実際に査定に出す前に確認しておくべき項目として、YZF-R9によくあるトラブルについて紹介しておこうと思います。
トラブル① 電装・配線まわりのトラブル
YZF-R9は、先進電子制御を搭載しているからこそ、電装・配線まわりのトラブルが起こりやすいです。
例えば、エンジンが急にかからなくなる、電子制御が上手く切り替わらない、雨上がりに調子が変わったといった意見も少なくありません。
こういった症状は、配線やコネクターなどが原因となって起こってしまい、日本特有の湿気や洗車後の水の侵入も影響しやすいので、気をつけたいポイントです。
対策としては、濡れた後はよく乾かしたり、電極のサビやカプラーの抜けがないかをチェックするなど行ってください。

高性能ゆえに注意が必要ですね。
トラブル② クラッチ系の滑り
YZF-R9のトラブルとして多いのが「クラッチ滑り」で、「アクセルを開けてもリアタイヤがついてこない」「クラッチレバーの遊びがいつもと違う気」などといった症状が出てきます。
クラッチは伝達を担う部分ですので、使えば使うほど少しずつ摩耗していきます。
また、大型バイクはトルクが太く、ギア選びや半クラの使い方に幅があるぶん、滑り始めが分かりにくいのが厄介なところです。
普段、他のライダーとツーリングしている際に、半クラの使い方を指摘された経験があるライダーは要注意です。
自分では普通のつもりでも、クラッチに負担をかける操作が癖になっているライダーも多いので、一緒に走る友人に「自分の乗り方どう見える?」と聞いてみるのもいいでしょう。

積み重ねが、クラッチの早期摩耗に繋がってしまいます。
YZF-R9に乗っている人におすすめな次のバイク3選

YZF-R9は、ニューモデルということもあり、十分高額査定が狙えるバイクです。
愛車を手放すのは簡単ではありませんが、次の一台を選ぶ時間もまたライダーにとって特別な瞬間ではないでしょうか。
ここでは、あなたのバイク選びの参考として山族ライダーズがピックアップした、YZF-R9に乗っている人であれば刺さるであろうバイク3台を紹介させていただきます。
おすすめバイク① XJR1300

XJR1300は、同じヤマハからラインナップされた、本格派ビッグネイキッドモデルです。
YZF-R9とは真逆のどっしりとしたフォルムは、安定性に優れ、「コーナリングのヤマハ」と言われるほど、足回りは作り込まれています。
代表的なものはリアショックで、オーリンズ製をメーカー純正パーツで採用しており、ブレーキキャリパーはYZF-R1と同じ住友製で、抜かりない足回りとなっています。
XJR1300を勧める一番の理由は、「きついポジションから解放されること」で、YZF-R9のようなSSは走り優先の前傾姿勢で、ヘルメットの重さが首にのしかかり、手首や肩にも常に負担がかかります。
こうした体のダメージを少なく、もっと楽な姿勢で走りたいライダーには、リラックスして乗れるXJR1300がぴったりです。

空冷モデル、インジェクションの4気筒エンジンなところもおすすめです!
おすすめバイク② XVS950ボルト

YZF-R9の次の一台としておすすめしたいのが、同じヤマハのXVS950ボルトです。
SSはスピードが乗っている時は最高ですが、渋滞や下り坂、真夏の街中では、前傾姿勢や熱で一気に疲れが出やすいバイクですよね。
その真逆に位置するのがアメリカンで、どっしりした車重と抜群の足つき、低回転からのトルクで「ゆっくり走っても気持ちいい」世界が楽しめます。
アメリカンと言えばハーレーを思い浮かべる人も多いですが、最新のSSから乗り換えるライダーほど、余計なトラブルは避けたい気持ちが強いですよね。
国産のボルトなら、故障リスクや電装トラブルも少なく、安心してツーリングだけに集中できます。
SSとは真逆のゆるさと、国産ならではの信頼性を両立した一台として、ボルトをオススメします。

故障が多いという問題は絶対避けたいですよね。
おすすめバイク③ Tenere700

YZF-R9に跨がれる足つきがあるなら、次の一台としてTenere700はかなり有力候補です。
エンジンはMT-07ベースの並列2気筒で、ドコドコとしたトルク感が心地よく、ストローク量の多いサスペンションと、スリムな車体で扱いやすいアドベンチャーモデルに仕上がっています。
排気量はそれほど大きくなく、車重も軽量、特出するパワーも無い分、日本の道や、ちょっとした林道など絶妙に良いです。
海外ライダーのように砂漠を全開で走る必要はなく、オフブーツを履いて、これまで避けていた砂利道や落ち葉の積もった山道に、少し踏み込んでみるのはいかがでしょうか。
遊べる場所を広げてくれる一台がTenere700です。

日本人の使い方ではオールラウンダーです!
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初心者でも扱いやすいバイクなんですね!